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道草(ネタバレありません)#620

「キング・コング」KING KONG

監督:ピーター・ジャクソン

視覚効果賞 Visual Effects(第78回アカデミー賞)他2部門
外国映画ベストテン 第9位(キネ旬 2005年)

日本の映画ファンにとって「怪獣」といえば、ゴジラ(もはやいろんな意味で世界に知れ渡っているが)。海の向こうの人々にとっては、このキング・コングなのだろうか。70年以上も前に作られたオリジナルも観たことがある。私個人としては、「乙女の祈り」の監督として印象深いピーター・ジャクソンが、指輪物語でメジャーになって以来の作品に期待して、ようやく手にすることができた。

世界恐慌の時代、未開の島にたどり着いた映画クルーと未知の生物との遭遇が、本作のあらすじ。オリジナル版を反芻して、かなり忠実に描いているのではないかと思う。大きな違いは現代テクノロジーによって蘇ったキング・コングであろう。指輪物語でも使った手法で、コングをワイルドにかつ、ヒューマンに作り上げているのが印象深い。未開の島に棲む他のクリーチャーとの格闘後の表情然り、有名なエンパイヤ・ステート・ビルでの表情然り。しかし最後の最後でコング頼りになった感がある。

お話は舞台女優や映画監督の背景から入って、未開の島へ進む船の中で、船長や脚本家など様々な人物描写を絡めながら未開の島へ上陸していく過程まではいい感じだった。しかし物言わぬクリーチャーや島の原住民との絡みになっていくと、途端にテクノロジーを振り上げ、凡庸になっていく。それまでアクの強かった監督の影が薄くなったのがいい例だろう。先にも述べたコングとクリーチャーとの格闘は見ていてスゴイ、のは確か。しかし自分たちの世界へ戻った後の彼ら(船長のその後も見たかった)に、人間的魅力と変化を感じられなかった。予定調和のエンディングまでテクノロジー頼り、人間は添え物。この前半と後半の落差は、3時間の長尺に耐えてきた私には酷い仕打ちだった。

最後に、「わたしの貴重な時間を邪魔しなかった」たぶん皆さんの貴重な時間も邪魔しないだろう、をテーマにすると・・・

DVD鑑賞
☆☆☆――

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